海外船の乗船記特集

2002年元「ニューみやこ」


2001年フィリピンスイートクルーズ3乗船記
三上さんより

SUPER FERRY 12 乗船記

 飽きずにまたフィリピンに行ってフェリーに乗ってきた。今回は、フィリピンフェリー会社最大手WG&A社の「SUPER FERRY 12」で元阪九フェリーの「ニューみやこ」だ

 6月18日午前11時59分セブ発マニラ行き。蒸し暑い中、荷物を引きづりながら
セブC.I.P(セブインターナショナルポート)に向かう。
この地区は、スクオーター地区でもあるので緊張する。午前10時、チケットをチェックされて
いよいよボーディング。右舷に後付けされた長いタラップを上ってロビーに入る。毎回思うことだが
、乗船時は、沖縄航路を思い出す。沖縄航路のほとんどの船もタラップから乗船するからだ。
船内に入るとエアコンが効いていてほっとする。レセプションに行ってキーを受け取りボーイが
荷物を部屋まで運んでくれる。今回選んだキャビンは、スイート。2人用でルームチャージ(2食付き)で4400ペソ。日本円で約11000円ほど。一人5500円だ。セブ-マニラ間を飛行機だと2300ペソ
ほどなのでほぼ飛行機と同じ料金になる。一番安いデッキエコノミーを利用すれば、
1200ペソ(約3000円)だ。スイートルームは、Aデッキに6室あり、以前は、ホールなどがあった
ところで外から見るとダミーファンネルの位置になる。キャビン内部は、ダブルベット
、シングルベット、バストイレ、テレビ、ミニバー付き。エアコンの効きもよく快適なクルーズの予感。
荷物を置いて早速、船内探索。

 Aデッキは、ブリッジの後方に向かって、ステートルーム、スイート、そしてまたステートルームが
続き最後部にスイート、ステート用レストラン。スイート区画のインサイドにラウンジがある。
階段を降りて、Bデッキ。前方にキャビンクラス、ロビーにフロントとビジネスセンター、売店。
ここの売店には、WG&Aのロゴが入ったグッズなども多く揃えている。そして後方に向かって
アウトサイドにキャビンクラス、インサイドにウイリアムホール(イベント用)、ビューティーサロン、
売店、アイスクリームショップ、キッズルームなどがあってキャビン、エコノミー用レストラン、
バーがあり、最後部にスイミングプールがある。この下のCデッキは、すべてエコノミークラス。
2段ベットがづらり。エアコンなし。Dデッキは、同じエコノミーでもひとつ上のランクでエアコン付き。

 写真などを撮っているうちに出航の時間になりブリッジへ案内していただく。
キャプテンキャンディドに挨拶をしていよいよスタンバイ。ブリッジには、キャプテンはじめ3人の
クルーがスタンバイしている。「ラインレッコ」のキャプテンの合図でバウ、スタンスラスターを
使って、離岸する。ジャスト12時。同じ埠頭には、着岸したばかりの「FILIPINA PRINCESS」
(元「フェリーあかしあ」)が荷役の真っ最中。岸壁から200m程離れてキャプテンがウイングより
ブリッジに戻りハーフアヘッドで港内を進む。天気もいいし視界も良好。私は、ウイングに出て
元日本のフェリーを撮り捲る。セブ港内は、元日本のフェリーの宝庫。なかなか楽しい。
船名当てクイズみたいなものだ。やがてフルアヘッドで沖防波堤を20分ほどで交わして
20ノットでマクタン島沖を進む。尚、本船の定員は、約2500名だが、本日の乗客は、
1185名ということだ。そしてクルーは、ホテルスタッフも含めて175名。日本のフェリーでは、
考えられない人数だ。しばらく居たブリッジを後にして次なる楽しみのジャグジーに向かう。

  午後3時より、今回楽しみにしていたジャグジーを利用する。利用者は、私一人。
名前は、「カオサンスパ」と言う。カオサンとは、セブ南部にある有名な滝の名前である。
ジャグジーは、スイート区画の上にありダミーファンネルのTOPにある。無料で利用できるところが
いい。シャワーも完備。しかしジャグジーで寛いでいる内に雲行きが怪しくなってきて瞬く間に空は
灰色になり大粒の雨が降ってきてしまった。フィリピンは、現在、雨季の真っ最中。
予想は、していたもののものすごいいきよいである。しかし、雨にも負けず風にも負けず
ジャグジーを楽しむ。結局スコールも、30分ほどで止んで天気が回復して、1時間半ほど楽しんで
部屋に戻る。なんとかクルーズ船気分を味わうことができた。


 キャビンでサンミゲルビールを飲んで、またブリッジへ。チョッサー、クルーがワッチ中。
チョッサーと船の話で始り結局、フィリピーナの話、最後には、日本語教室化してしまった。
チョッサーはじめクルーもとても陽気でとても楽しい一時だった。「今夜、ディスコに行ってみなよ!
多くのフィリピーナに会えるよ!」とアドバイス。ありがたいお言葉を胸にキャビンへ戻る。
既に日没の時間を迎えている。

 さて、次は楽しみのディナータイム。後部のレストランに向かう。レストランは、2つあるが、
ここは、上級等客用で、ボーイがサーブしてくれる。早速の本日のメニューは、アスパラガスの
スープ、プレートに乗ったチキン煮込み、チャプスイ、ライス、そしてデザート。アラカルトメニューも
何種類か揃っているが、結構、量もあったので、サンミゲルビールで乾杯。味のほうもまあまあ。
レストランは、ほぼ半分くらいの入りだ。尚、食事は、料金に含まれている。

 食事後、しばらくキャビンで寛いでBデッキのエコノミーレストランにあるバーに向かったが、
カウンターは、客で満席。またライブとゲーム大会もやっていてとても騒々しい。参加する
勇気もなかったので、ファーストクラス用レストランの後部のバーコーナーに向かう。
エントランスフィー20ペソ(約50円)を払って席につくとすぐにスタッフがオーダーを聞きに来る。
フィリピンのラム酒「タンデュアイ」とコーラを頼む。お客は、若者フィリピーナ6人組、
ちょっと年老いた外国人、そして私。6人組みは、ピッチャーのビールでカラオケで何曲も
歌っている。しかし、なぜかとても若い6人組みは、楽しそうではなかった。ちらちらこちらを
見るものの何か気配は感じるけど、決して声を掛けてこなかった。ちょっと私自身、魅力不足かな。
彼女等は、その後、バーを出ていった。その後、私もタガログソングを2曲ほど歌って、バーを出る。
飲んだラムコークは、一杯30ペソ(約80円)だった。

 バーを出てさっきのバーに向かったが、客で満席。あの6人組もいた。彼女等は、
何をしているのだろう…と考えながらも仕方なくキャビンへ戻って、冷蔵庫に冷やしてあった
ビールを1本飲んだらもうベットへバタンキュー。

 翌朝、7時に起きる。日差しを浴びにデッキに出てみるが、デッキは、カップルだらけ。
雰囲気も熱し、日差しも暑し。キャビンへ退散。その後、朝食を取りにレストランへ。入航も
間近なので、皆、早めの朝食を取っているようだ。朝食のメニューは、プレートに乗った
スクランブルエッグ、ベーコン、ライス、そしていつものインスタントコーヒー。さっと済ませて、
キャビンへ戻り、荷物の整理をしてブリッジへ向かう。

 ブリッジでは、すでにマニラ入航のためにキャプテンもワッチ中。「定時より30分くらい早く
到着予定ですよ。」と教えられる。本船は、既にマニラ沖にあるコレヒドール島の沖を航行している。速力は、20ノット。ブリッジは、キャプテンはじめ6人のクルーで賑わっている。やがて、
前方にマニラの高層ビル群が見えてきてきた。前方をネグロスナビゲーションの
「SAN PAOLO」(元、日本カーフェリー「せんとぽーりあ」)が先行している。間隔を保ちながら
マニラ港を目指す。8時45分、チョッサーよりキャプテンにバトンタッチされていよいよスタンバイ。
マニラ港は、この時間、入航船のラッシュアワーのようで貨物船など航行船が多い。9時、
マニラ沖防波堤を通過してデッドスロー8ノットで進む。出航船もありブリッジ内は、ちょっとした
緊張感に包まれる。ネグロスナビゲーションの「ST.JOSEFH THE WORKER」(元阪九フェリー
「第32阪九」)が出航してきてそれを待ってピア4に向かう。岸壁に近づき、キャプテンは、
ブリッジ右舷ブリッジへ。「ストップスターボード」「ストップスターボード、サー」とキャプテンより
クルーに的確な指示。その間にもデッキクルーより岸壁までの距離の報告などあわただしくなる。
バウスラスターを巧みにあやつり9時38分、定時より30分ほど遅れて「フィニッシュエンジン」。
「楽しんでいただけました?」とキャプテン。1185名の乗客が降りるまで時間がかかるので、
しばしトーキング。


WG&A社では、8月にも日本の中古船を買って、10月より「SUPER FERRY 15」として
就航させるそうである。どの船がフィリピンに来るのか楽しみである。キャプテンと次回の
再会を誓って、船を下りた。約21時間のクルーズだったが、今回も裏切られることなく
エンジョイできた。次回のクルーズを期待して、人でごった返す港を後にした。

 終わり



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